朝日アベニュートップ

 

田中さん自作の甲冑は優雅な中にもガッチリとできている。

 さる8月の1日〜4日、「プレよこすか開国祭」で甲冑姿も凛々しくパレードをしたひとり、横須賀開国甲冑(かっちゅう)隊々長の田中忠直(64歳)さんは、長い歴史の中から生まれた甲冑に以前から関心をもっていた。甲冑は美術的価値も高く美しいものだ。たまたま小田原北條の甲冑隊の存在を知ったこともあり、甲冑の手作り方法を通いな
がら学んでいた。そこへ横須賀市でもやろうという話があり、1期生がスタートしたのは2年前。現在メンバーは女性も含め名、今年の9月28日からは新たに3期生(20名)も加わっていく。
 ボール紙を何枚も張り合わせた胴には漆を塗ったり、好みの糸(オドシ)を通す。細かいところに気を配り、なれない刺繍など工夫をして飾っていく楽しみは飽きることがない。ひとつ(1両と数えるそうだ)つくるのに半年、等身サイズなので出来上がるとかなり重い。
 ところで、と田中さんは言う。甲冑はその時代、時代によって、おのずと作風(流行)が異なり、歴史的時間の位置付けが難しい。時代を忠実に写したい気持ちとイベントであでやかさを表わしたい気持ちがジレンマを生む。また、幕末ペリーが来た頃は太平の世で、甲冑などはおそらく蔵の奥深くしまっていただろう。だが、ボランティアとして自作の甲冑を着て隊を組み、米軍基地内等各所のさくら祭りや前掲のプレよこすか開国祭に参加した
り、国際交流の一環で外国人に着てもらい写真をとったり、想像以上に多くの人に喜ばれていることを考えると、自分たちは観光の橋渡しをしているのだと言う気概も生まれてきた。
 この9月22、23日には「会津秋まつり」の歴代藩公行列への参加も決まっている。
 何よりの楽しみは来年8月の1日、2日、3日にある「よこすか開国祭」に約60名の隊員とパレードすることだ。よこすか開国祭はペリー来航150年にあたり、市をはじめ市民や周辺の人々を挙げてのお祭りとなる。