ここが好きです春うらら三浦半島
1997/3/20号より
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お堀端にゆれる花かげ(神谷農園)

 この地を愛して止まない小紙スタッフ4名は、取材を通じて三浦半島の各所を訪ね歩き、幾度かの春を体験してきました。その中でおすすめしたい、いくつかの場所をご紹介します。桜の花に誘われて、戸外で思いきり体を伸ばしてみませんか。

お堀端にゆれる花かげ
神谷農園

 久里浜の神谷農園をご存知だろうか。高層マンションと久里浜工業団地が隣り合うこの一角は、地域だけでなく市外からも多くの人々が訪れる憩いの場となっている。
 経営者の神谷清さん(86)は、60年前からこつこつと土地に木を植え畑を耕し釣り堀を作って市民に開放してきた。
 園内は春になると100本余りのソメイヨシノが一斉に咲き誇り、堀の水面に美しい姿を映し出す。手入れの行き届いた木々の下をゆっくりと散策し、芝生に寝転べばちょっとしたハイキング気分。
 初夏から秋にかけては丹精された畑でイモ掘りも楽しめ、お腹がすいたらバーベキュー(材料は持ち込み)の設備も借りられる。詳細は神谷農園へ。TEL. 35-1154(恵)


黒潮騒ぐ大自然を受けとめる
城ケ島


波しぶき散る断崖には4月中旬までウミウやヒメウがみられる

 城ヶ島大橋を渡り、東側の台地の「城ヶ島公園」に。手入れの行き届いた黒松が延々と続く。桜の華やぎやはかなさとは違い、松の緑は威風堂々として清々しい。いったい何本位あるのだろうか? 千本? 2千本? もっとありそうだ。
 展望台に立つ。黒潮騒ぐ大自然のパノラマ、この迫力を全身で受けると、不思議にもパワーが湧いてくる。夕暮れ時の陽が雲間から差し込むさまは感動モノ。
 公園の切れる地点から安房崎灯台への下り道を行く。灯台下の小さな浜はフジツボのピンクに染まっている。そのまま磯伝いに大橋方面へ行けば、頼朝伝説のある「水っ垂れ」へ。だが、4月中旬までならウミウのウォッチングがお勧めだ。
 来た道を戻り公園を出たら標識に沿って、ホッコリ暖かい笹薮の道へ。やがて断崖に帰るウミウが眺められる地点に。毎年その数が減少しているという希少な生息地だ。(弘)


歴史有る桜の名所
披露山公園


潮が引いたら逗子海岸で磯遊びも

 JR逗子駅から「小坪回り鎌倉行き」バスに乗り、披露山入口で下車。左手のゆるやかな坂道を上っていくと、15分程で公園のある山頂に到着する。ここはその昔、頼朝への献上品を披露した場所と言われる。そして言うまでもなく逗子随一の桜の名所。山がピンク色に染まるのも、もう間近だ。
 展望台に立つと、眼下には柔らかな春の陽を浴びた相模湾が広がった。江の島や伊豆半島も手に取るよう…しばしすがすがしい開放感にひたる。園内にはレストハウスや小動物園もあるから、お弁当持参で家族連れでお花見が楽しめそうだ。
 駐車場脇から逗子海岸へ下りるハイキングコースもおすすめ。野鳥のさえずりや足元を流れるせせらぎの音を聞きながら、気持ちのよい山道を下っていけば、やがて浪子不動堂の瓦屋根が左手に。そして青い海が目の前にひらける。水ぬるむこれからの季節、海岸で磯遊びもまたいいだろう。 (優)


車窓からお花見
南郷公園

 南郷公園は京急田浦駅のすぐ裏手。電車の窓から見えるここの桜が、毎年とても楽しみだ。公園はこじんまりしているが、ソメイヨシノの見事な枝ぶりには目を見張る。お花見期間中の4月1日〜10日まで桜まつりも開催され、パレードや民謡、輪踊りのイベントも。(優)


葉山東伏見団地からのビューポイント


特に夕照時、十字架のシルエットが美しい(小坪在住・山浦安曇さん撮影)

 R134号線沿い、葉山小学校の逗子よりの角道を入ると、東伏見団地に通じる。登り坂を道なりに行くと、桜の木が10本程並んだ小さな公園に辿りつく。ここからの眺めはちょっとエキゾチック。午後のにぶい陽に照らされた相模湾を背にした教会の十字架のシルエットが印象的だ。(重)


観音崎桜だより
馬堀海岸〜走水〜小原台へ(3時間コース)


走水は潮の香プンプン、春の風物詩ワカメ干し

 馬堀海岸駅からR16号へ出て右へ。岩壁が途切れた辺りから走水水源地の桜の園が目に飛びこんでくる。ここの桜もだいぶ大きくなり、見ごたえが出てきた。潮の香を嗅ぎながら観音崎ホテルまでブラブラ歩こう。ホテルの「浜木綿」でなら気軽な服装で小休止できる(コーヒー500円)。
 ホテル先の走水園地から丘陵を登ると、日清・日露戦争で使われたという赤レンガやコンクリートでできた砲台跡が点在し、観音崎一帯が要塞地区だったことが呼びおこされる。海に突き出た円形舞台のような三軒家園地から桜の花ごしに見る東京湾の輝きは格別。
 花の広場を経て防大の野球場のある小原台へ。花立山と呼ばれるこの草原の頂上に廃虚となったトーチカがポツリ。海と空と草原と廃虚…。なんとなく物語が浮かんできそうな気が…。
 空想力をかきたてながら足は防大正門前へ。さぁ、フィナーレは防大坂の桜並木と正面に浮かぶ富士山。ここの桜は走水よりやや遅いが、防大の入校式の頃は爛漫と咲き誇る。 (重)



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