ノスタルジック風景
1997/12/16号より
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「一番軽いのってどれですか」自動販売機にはない会話が弾む
見かけなくなりましたね
ノスタルジック風景
子供の頃、日常だった風景が時代の流れと共に、今ではすっかり少なくなり、貴重なものになってしまいました。こんな懐しい風景に出会うと、心がホッとなごんでくるようです。
50年前の“看板娘”も
健在でした
三浦市初声町和田。車の往来がはげしい通りの一角に、ジュークボックスを思わせる時計付きたばこの自動販売機が目に飛び込んだ。もう100年はたつというたばこ屋さんだった。
お店の“看板娘”は、高円坊からお嫁にきて52年という山田テルさん(75歳)。若い頃はさぞかし美人だったのでは…(もちろん今もそうですが)と思わせる素敵な笑顔で応対してくれる。自動販売機におされて、対面で買ってくださるお客様も少なくなってしまったというが、今も現役で、お嫁さんとお店を守り続けている。
3,500円のプロの顔そりで、
アカぬけました!?

気持ちよくて、ウトウトしそう…
昔の女の子は床やさんでオカッパ頭に切りそろえて、顔剃りをしてもらったような気がする。西洋カミソリをなめし皮にあて、シュッシュッとあざやかに研ぐ光景がよみがえってくる。
「久しぶりだわァ。恥ずかしいわァ」と言いながら理容室のいすに座ってしまえば、マナイタの上の鯉。北久里浜・紅ふじ(0120〜350804)の先生は超ベテランの女性と聞いてたずねてみたのだ。
「こういう時は、タートルのセーターでなく、カーディガンのように前開きのもので来て下さいね」。なるほど、肩のあたりから首にかけてのうぶ毛もきれいにしてもらえるのだ。昔と違いシャボン液を刷毛で…というのではなく、ボタンを押すとキメの細かい温かいムースがでてくるのですね。それをやはり刷毛でやさしく顔にのせ、おでこにカミソリをあてたようだ。(ようだ…というのは、余りのソフトタッチで分からないくらい)。日頃、気付かない小鼻のあたり、眉の形などに細心の神経が指先に行届いてプロの仕事だな〜。
女性のはしくれとしてちょっと期待している私。あつかましいかしら。
今は結婚式を控えたお嬢さんがやってくるそう。背の開いたウエディングドレスを着るための心くばりだ。
顔がスッキリしたところでハンドマッサージをたっぷり施してくれた。取材でなければきっとウツラウツラしただろう。後、お化粧のノリもバッチリ!?
アベニューわらじ隊、
武山を行く

履き方、これでいいのかなあ

どう、結構似合うでしょ!?
ベース近くの古い履き物店で、思いがけずわらじを見つけた。昔の昔はこれで旅したんだろうなあ…。そこで「何事も経験!」と我がスタッフ、わらじを履いて武山登山に挑戦することに。
三浦富士入口で、人目を気にしながらわらじに履き替える。ひもの扱い方がわからず四苦八苦すること20分。なんとか形になり、「結構似合ってるよ」なんて言いながら、いざ出発。が、一歩踏み出したとたん「イテテテ…」。素足に履いたので鼻緒?はあたるし、石コロのゴロゴロ感が足にじかに伝わってきて、早々に音をあげそうになる。(ガマンガマン、お仕事お仕事)。ところが坂道になると本領発揮。これが意外に滑らないのだ。丸太の階段を登った時など、まさに竹踏み状態だった。足の裏のツボを刺激して健康にいいかも。もちろん履き心地は靴のようにはいかないが、歩いていくうち、なんだかフィットしてくるような気がした。どうにか無事、武山山頂に到着。足元ばかり気になって、周りの景色どころじゃなかったが…。
「恥ずかしかった。でも案外歩けるものね」と私達。そして山道で出会った人達の反応がおもしろかった。「へぇ〜、いいの履いてるねぇ」と、いたく感心してくれた男性。「それでほんとに歩いてきたの?」とあきれ顔の女性陣などなど…。皆さん、どうもお騒がせしました。
「金時豆2合くださ〜い」
うれしい豆の計り売り

「こっちもおいしそう」とついついたくさん買ってしまう
横須賀市上町の池の端商店街にある岡部商店は、4代続く乾物店。その店先には、昔ながらの計り売りの豆が、使い込んだ樽にうず高く盛られている。
青や赤のえんどう豆、大豆、白花豆、大手亡、紫花豆、小豆…と本当に沢山の種類がある。そのほとんどが北海道産。お正月仕度にかかせない丹波の黒豆は、毎年12月11日の商店街売り出し日に入荷するそうで、これを心待ちしているお客様も多いとか。
「たまには煮てみようかな…」と、さっそく白花豆と大正金時を買ってみる。豆を一合升に入れ、黒光りしていかにも年季が入った丸い棒で平らにし、一合ずつ計っていく。計った豆を小学生の息子さんが袋に入れるお手伝いをしていた。
豆の水加減や火加減、砂糖を入れるタイミングなどこと細かに伺い、親子で接客している町の豆屋さんを後にして、煮豆上手になろうという気がフツフツと沸いてきた。

走水にはまだこんな井戸が残っている。
「野菜を洗ったりするのに使っています」と話すのは、
青果店を営む細川さん

洗濯板大好きおばあちゃんは洗濯板歴75年の85歳。
「これでゴシゴシ洗わないと洗濯した気がしないの」と小櫃ハルさん
(横須賀市吉井)
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