今月のひと 朝日アベニュートップ

 


凧には青い空と青い海がよく似合う
 凧揚げといえば、日本のお正月の伝統的な遊びのひとつとして、親しまれてきた。凧が大空に舞い上がる光景は、いかにものどかで平和の象徴のようだ。そんな凧の魅力に取りつかれた人達が集まった『三浦の浜で凧をあげる会』が、今年で20年を迎える。
 「凧揚げは本来、子供の健やかな成長を願って5月5日の節句にするものだったのですが、いつのころからか、お正月の風物詩になったようです。最近は子供たちが凧を揚げる姿もすっかり見かけなくなり、寂しくなりましたね」とおっしゃるのは、会の世話人、北村明さん(58歳)。現在会員は20人程で、子供のころ凧を作った思い出に郷愁を感じてのめりこんだ人が多いという。今はメンバーそれぞれが思い思いに、お正月の3日に三浦海岸で揚げる凧の製作の真っ最中だ。
 凧は、会独自にネーミングしたという「三浦凧」。畳半畳ほどの大きさの和紙に、武者絵や来年の干支を描いた角凧だ。砂浜の砂が舞い上がるくらいの風の強い日に揚げる凧なのでバランスが難しい。竹を削ったりしてバランスを調節するのが腕の見せ所だ。「風がいいと200メートルくらいは揚がりますね。見えなくなるまで揚がると気分はもう最高です。うちの会では上手に揚げた人が一番偉い。揚がんないとざまあ見ろって悪口言って喜んで(笑)。会には規則も何にもないし、とにかく自分が楽しむためにやってるんです。それが長く続いている秘訣かな」と北村さん。また、600枚もの連凧作りに挑戦中という会最年長の佐藤忠治さん(82歳)は、「凧を通して子供たちと触れ合えることが何より楽しい」と話してくれた。
 毎年1月3日、5月5日のこどもの日、そして十三夜の凧揚げ大会が、会のビッグイベントになっているが、学校から頼まれて子供たちに凧の楽しさを教えたり、南下浦市民センターで凧作り教室も開催(次回2月10・17・24日13時〜16時・Tel 88-1111)しているそうだ。また、2年に一度くらいは、皆で大きい凧も作っている。今製作中なのは、来年の5月5日に向けての6メートルにもなる伝統的なセミ凧だ。日本各地で行われる凧揚げ大会も見に行ったり、とにかく凧一筋の皆さん。
 お正月3日には、それぞれご自慢の凧が三浦の浜に高く舞い上がり、新しい年の門出を晴れやかに祝ってくれる事だろう。


凧作り教室に参加した皆さんと三浦海岸にて