朝日アベニュートップ

 

 今、三浦の台地では大根の収穫が真っ盛り。温暖な気候と豊かな土壌に恵まれ、その生産量は全国一を誇る。三浦市南下浦で農業を営む須原茂さん(44歳)も、以前は収穫した大根を市場に出荷するだけだった。しかし価格が安定しないため、この大根を使って何か加工品が出来ないものかと考え、10年程前地元の農家の人たちが集まって「郷土漬物研究会」(会員10名)を発足。「三浦の浅づけ・まいるど」を開発し
た。
 薄味でマイルドな甘さとぱりぱりとした歯ざわりがなんともいえず美味しいこのぬか漬けたくあんは、毎年出来上がるのを心待ちされるほどの人気商品になったが、今の味に決まるまでの数年間は試行錯誤の繰り返しだった。昔ながらの作り方ではだめだと、独自の漬物作りを目指し、癖のない甘味を出すために漬物会社や調味料会社等の指導を仰いで、品種や甘味料の研究を重ねたそうだ。
「まいるど」には青首大根を使っているが、青首といっても100種類位あるそうで、その中から、浅漬けに最も適している甘味があって柔らかい「耐病総太り」という品種を選んだ。9月の作付けから丹精こめて育てた大根は、収穫後天日干しに。11月中旬から2月の節分の頃まで、数千本もの真っ白い大根が三浦海岸一面に並ぶ風景は、今ではすっかり冬の風物詩に。5〜6日、太陽と寒風にさらすことで大根の水分だけが抜け、旨み成分が濃縮されるのだそう。それを米ぬかで自家漬けし、1週間か
ら10日ほどで完成。大根が最も美味しい12月から2月までの短期間だけに限定しているのも、保存料を使わないためだ。須原さんの家では毎冬2000樽程漬けるが、直売でほとんど売れてしまうそうだ。「今年は台風の影響も少なく、大根の出来もいいですよ」とうれしそうに話す。
 現在、会では、新たに三浦沖海洋深層水を使った高菜漬を試作中だとか。須原さんはじめ会の皆さんは、あくまで地元産100%の自然の味にこだわった商品開発に意欲を燃やしている。

【問い合わせ】須原農園=電話0468-888-3325