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よこすかon my mind <3>
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横須賀が生んだ天才アルト奏者
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昔々、横須賀の街に中村喜美夫さんという大層サックスの上手い人が居ったそうな(市原悦子調)。彼の凄い演奏は伝説的で、日本の一流ジャズマンへの影響も多大だったが、酒の飲み過ぎが原因で脳梗塞に倒れ、片手が効かなくなってしまったのである。氏が私の遠縁に当たると聞いていたので、当時多少ジャズを聴きかじって小生意気になっていた私はある日、意気揚々と彼の門を叩いた。
半身不随だから大したこたねえだろうとたかをくくったのが大間違いのこんこんちき。指が余り動かないのに、もの凄い音と唄心。よく剣豪小説であるじゃない。剣を
合わせただけで、打ち合う前から“ダメだこりゃ”ってやつ。
演奏後のとどめの一言。「三雄君、君の音は全然ジャズじゃないよ。吹き方が全く違うんだよ」。ジャズとブラバンでは吹き方が違うって事を知った私はその後、奏法の改善に徹底的に取り組むことになる。
そして初対面から苦節ン十年、葉山のレストランで再会を果たし、共演後の彼の一言は私を涙が出るほど狂喜させてくれたね。「三雄君、いい音になったねえ」。氏の没後、今年で10年になる。
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