ROUTE134
(隼 志朗)

◆ラジオ体操

 「♪新しい朝が来た、希望の朝だ……♪」僕と同年代の人ならだれでも知っている曲「ラジオ体操の歌」だ。今この歌を知らない子供たちが増えてきているそうだ。少子化により子供会というラジオ体操推進部会(?)の存続が危うくなりつつあるようだ。
 僕が小学生の頃、夏休みの朝といえば、ラジオ体操だった。確か、夏休みの前半と後半にそれぞれ10日位づつあったと思う。6時20分には首から郵便局のカードをぶら下げて広場や公園に集まると、子供会のオバサンがラジオをかける。もちろんテープなどではなく生放送だ。「全国の皆さ〜ん!おはようございます」の声が聞こえ、元気よくあ
いさつする。それからみんなで「ラジオ体操の歌」を歌い、「背伸びの運動」から始まる第1体操、そして第2体操へ。最後の深呼吸が終ると、我先にとオバサンのところまで走って行ってカードにハンコを押してもらう。全部出席すると景品(鉛筆やノート)がもらえた。おそらく全国各地、どこでも同じだと思う。
 現在、ラジオ体操人口は全国に3000万人もいるそうだ(どうやって調べたのだろう)。東京だけでも『年中無休のラジオ体操』会場は266会場。『夏休みのみ』の会場は1154あるそうだ。そして平成8年に「1000万人ラジオ体操祭中央大会」なるもの
が千葉マリンスタジアムで開かれた。これは『素晴らしきラジオ体操』(高橋秀実著・小学館)という本の中で紹介されている。この本によると「ラジオ体操は昭和3年に郵政省簡易保険局が制定し、NHKと共同で広めてきた」そうだ。70年以上の長い歴史がある。何度か改定を重ね、昭和27年に現在の形(ピアノの伴奏と13の基本動作)になった。当時から「背伸びの運動からーはい、イチ、ニ…ゆっくりおろします…シチ、ハチ」が50年も続いているのだ。これほど長く同じスタイルで続いているものが他にあるだろうか。
 数年前に英語の宿泊セミナーに参加した折、起床後のラジオ体操が日程に組み込まれていた。驚いたことにそれは最初から最後まで英語バージョンのラジオ体操であった。ラジオ体操もインターナショナライズされたようだ。
 ラジオ体操は体を鍛えるためのものではないし、強制されてやるものでもない。でもやってみると身体も気持もすっきりして、またやりたくなってしまう。日ごろ身体を動かす機会が少ない人は今すぐに、また子供達は夏休みに早起きをして、ラジオ体操をしましょう。いつでも、どこでもでき、お金もかからないラジオ体操は永遠に不滅なのです。 


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